Wa -和- Japanese Traditional Pattern
- 一般的に「和柄」と呼ばれるものは、いわば“文様(もんよう)”を意味する。
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- 青海波: せいがいは
- 青海波は読んで字の如く、青い海原の大きな波を表現した文様です。日本に限らず、エジプトやペルシャなど世界各地でみられます。日本でも古くから着物の柄として用いられていましたが、実際に水を表現する文様として登場するのは、鎌倉時代の古瀬戸瓶子以降です。
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- 立涌: たてわく
- 立涌は、水蒸気がゆらゆらと立ち涌いて登っていく様子を文様にしたものとされている。平安時代以降には、波形の曲線がふくらんだところに、雲や波、藤の花などを入れて、雲立涌、波立涌、藤立涌といった文様がつけられた。これらは有職文様として、能の装束などにも用いられている。ほかにも、ブドウの房を入れたもの、立涌がきれぎれになって模様になっているものなど様々なバリエーションがある。
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- 亀甲: きっこう
- 正六角形の幾何学の文様。亀の甲羅のカタチに似ていることから、この名前が付けられた。もともとのルーツは、西アジアに起こり、中国や朝鮮から日本に伝わったとされている。これも有職文様とされており、おめでたい文様の代表格。組みあわせがしやすいからか、様々な変形の亀甲文様がある。正六角形が連続模様になっているもの、亀甲の中に花や動物、文字などが入れられたものなど。
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- 籠目: かごめ
- 竹カゴの規則正しい編み目を文様にしたもの。葦や柳、カキツバタや椿、水鳥など、水辺のものとの組みあわせが多く見られる。そんな図柄があったら、住まいの中の竹カゴを利用した小物のコーディネイトの参考にしてみたい。また、編み目のひとつを紋章化した正三角形を上下に重ねたカタチは、邪を払う力があるとされ、魔よけのしるしに使われることもあった。
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- 菱: ひし
- ふたつの平行線が重なってできた菱形が基本の文様。縄文時代の土器に、すでに文様として描かれているほど、古くから用いられている。菱形が連続して重なるのを入子菱、四つの菱形の組みあわせでつくられる割菱、唐花で構成される花菱(松本幸四郎や市川染五郎の家紋である)など、多くのバリエーションがある。また、在原業平の業平菱は雅な意味を持つとされている。
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- 三崩し: さんくずし
- 和算で用いられた計算の道具で算木文(さんきもん)というものがあり、それを崩したようなカタチをしていることから、「算崩し」「算木崩し」と呼ばれていた。次第に、三本ずつ縦横に石畳のように配列したので、「三崩し」、四本のものは「四崩し」と呼ぶようになった。また、網代に組んだ模様とも似ているため、「網代組み」とか「網代文様」とよばれることもあるが、同じ文様のこと。
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- 点: てん
- 和小さな点をすきまなく構成した文様で、大小の点による「霰(あられ)文」、絞り染めしたポイントが点となる「鹿子文」、鮫の皮のように細かい点を並べた「鮫小紋」ほかにも「行儀小紋」など、バリエーション豊富な文様だ。ちなみに鮫小紋は、名前こそ小紋の名前がつくが、遠くから見れば無地に近い着物であることから、小紋ではなく格式の高い無地の着物の扱いになる。一枚持っているとオールマイティーに使えて便利。
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- 縞: しま
- 日本に縦縞がやってきたのは、南蛮貿易によって南方諸島の縦縞の木綿が持ち込まれた時がはじめて。それまでの日本の生地には縦縞はほとんど見当たらず、横縞が「筋」と呼ばれて使われているくらいだった。江戸時代の文化・文政の頃に、単純で明快な縦縞の柄が人気となり、江戸の粋を表現する代表文様となった。南方諸島から伝わったので当初は「島」の文字が使われていたが、その後「縞」の字が当てられるようになった。
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- 鱗: うろこ
- 正三角形か二等辺三角形を重ねたもの。単純明解で描きやすいからか、世界各地で見られる伝統文様である。日本でも、古くは古墳の壁画などにも描かれている。魚のうろこに似ていることから、この名前が付けられた。着物や陶器などでは、地紋としてよく用いられる。また能や歌舞伎では、鬼女やヘビの化身の衣装に使われているので、注意して舞台の衣装を見てみよう。
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- 市松: いちまつ
- 正方形を交互に敷き詰めた入替の文様。市松とも石畳とも呼ばれる。これも単純な構図なので古くから用いられ、工芸品や染織品、桂離宮の襖のような室内装飾にも用いられている。市松の名前は、江戸時代の歌舞伎役者・佐野川市松が愛用したから。視点を変えれば、ギンガムチェックである。もちろんヨーロッパでも昔から色々なものに用いられてきた伝統の文様だ。洋服にも使われている。
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転載
http://www.wahuzei.com/kurasi/wagara.html http://www.waku.jp/contents/2002spring/japanese_figure.html